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◆復活!リレー小説『紅の空』第.2章スタート!”◆

1 :微弱小説家:02/01/03 15:55
昔昔のリレー小説でageマクッテ1000近くまで行った
伝説のリレー小説それが『紅の空』

■あらすじ
時は200×年10月14日土曜0:00
地震、大雨、火山噴火、考えられる全ての火災が起こっても良い
そして生き残った人間は国を作るため集まったが
そこに1人の者が居た
奴はレットと名のったそれが悪夢の始まりだった。

それで第一章ではレットが地球のコアだと判明
なので誰もが無残に殺されるんだけど
核がひょんな事から見つかってそれでレットを倒しちゃって
地球ボカーンと爆発したんだけど
赤ん坊が光って消えて
主人公が気が付くと草の上で寝てて『紅のそらだ・・・』
とつぶやいて


これでうまく終わったんだが
■『紅の空・第二章〜新たな時代〜』
と新たな国を作り破滅するまでの大河ドラマをリレーしたいと思います
ルール
■サイコだったら飛ばし
■ふざけてたら飛ばし
■マジメに書く
■本気で書く
■シメはちゃんとする
■勝手に終わらせない
■1000まで行ったら終り
以上
リレー開始!!!!

2 :名無し物書き@推敲中?:02/01/03 16:22
とりあえずちゃんとしたログアプしてくれんと書こうにも書けないんだが…。

3 :名無し物書き@推敲中?:02/01/03 17:32
■サイコだったら飛ばし
■ふざけてたら飛ばし
■マジメに書く
■本気で書く
そんなもん、ネットでやって面白いと思ってんのか。

4 :名無し物書き@推敲中?:02/01/04 21:22
それ以前に1の書いたあらすじが意味不明なので糸冬

5 :名無し物書き@推敲中?:02/01/05 11:58
■サイコだったら飛ばし
■ふざけてたら飛ばし
それでどうして第一章みたいな話が出来上がっちゃうんだYO!

6 :アナライザー第一章に参加した:02/01/08 14:18
第1話『新たな大陸・ムー』
西暦という時代の名はもう残っていないくらいの未来
また生物が誕生しきえるそうコレが新たな時代なのだ
地球はすっかり元の自然に戻っていた。
弱肉強食の自然界に二本足で歩き道具を使い家を建てる
感情を言葉と言う形で表せ愛というものが心にある動物そう人類だ
それからいくつの時と命が消えただろうか
そんなとほうも無い時間が過ぎた・・・・・・・

人々は国を持ち他の国を攻撃し領土を広げるという事をはじめた
そして無駄な血があたりを塗りたくり1つの大きな国、大陸といったほうが良いだろう
その大陸を『ムー』と言った
由来は一代目のサラヲの最期の言葉「ムー」からつけられたものだ
今は五代目バクラがムー王国の王だ
バクラには二人の子供がいた
兄、サラマと弟、カラヲだ
名前は一代目のサラヲの名をふりわけたいい加減な名前だが
どちらにも王の権利はあるという事で王が決めたというわけだ
一話とは言えないかも知れないがこれがムー王国だ
このムーの中で何かの陰謀、策略、王位継承などさまざまな問題がうごめいている
さてどうなることやら・・・・・

つづく

7 :名無し物書き@推敲中?:02/01/14 08:57
復活させてみよーぜアゲ

8 :名無し物書き@推敲中?:02/01/14 11:25
じゃ続きかけよ。

9 :青心:02/01/14 20:04
第2話『二面都市 バグダム』

荒廃したこの大陸にムー王国が成立して五代目。
あの『天の怒り』によって、文明と呼べるものの全ては跡形もなく
消え去ったかのように思えたが悠久のときは、その傷跡を癒しつつあった。
だが人間とは愚かなもので、あらゆる『欲』に支配されるという根本的な
精神構造までは変化させられなかった……。
―― 何故、天はこの大陸のことごとくを一端滅ぼしておきながら人間から
この業だけは取り去らなかったのか――

ムー王国の首都バグダム。果てしなく続くかのように思える荒涼とした砂漠に唯一
満々と湛えた水源を確保する街。砂漠をはるばる越えてきた行商人たちはこの街を
『水都』よ呼んだ。
人間の身体を構成する主要エレメントは言うまでもなく『水』であり、その貴重性
に目をつけた先見の明がある者は、莫大な財産を築いた。
バグダムは政治の中枢という王都の側面と、水商人たちが財力で市井を牛耳るという
経済都市の側面を持つ街だった。
―― 2年前、水商人たちのあまりの横行ぶりに頭を抱えた政権は『水の専売権』を
国王に収束しようとしたが、逆に水商人たちを地下に潜らせるだけの結果に終わった。
対策が遅すぎた。政権が考えるよりも深く水商人たちは国家の中枢に潜り込んでいた
のだ。今やムー王国は表向きは王の治める王権の形をとっていたものの、実質は利権を
握った水商人たちに支配されるほどに弱体化していた……。

10 :( ゚д゚):02/01/18 20:05
何だ、こりゃ?

11 :名無し物書き@推敲中?:02/01/25 06:58


12 :名無し物書き@推敲中?:02/02/07 19:44
       

13 :名無し物書き@推敲中?:02/03/06 21:48
進んでいないようですね。誰もいないんでしょうか?

14 :青心:02/03/09 14:03
誰もバトン受け取ってくれないねぇ。
やっぱり「まじめに」書くとか言われたらビビって書けないのかねぇ。
曲がりなりにも創作文芸板に出入りしている人間なのにねぇ。

と煽ってみるテスト。

15 :名無し左京タンはまだ逝る?:02/03/09 23:29
第3話『キャラバン』

凶暴なほど青い空。
そして、無限に続くかと思われる砂の海。
地平線が切り裂く壮絶なコントラストが、風景として空間を支配していた。
しかし見よ、生物の存在を赦さぬ熱砂の海を動く影がある。
白い太陽の下を、地平線を横切るようにして、キャラバンの群れが続いていく。

「あれは……人間じゃないですか?」
最初にその人影を見つけたのは、隊列の中央あたりを歩いていた一番年が若い
フィリパだ。
少し離れた場所に、ぽつんと誰かが一人で立っているように見える。
まだ陽が高い。真上から照りつける太陽で、その存在の正体を影で確認する事が
出来ない。
なおも伸び上がり目を凝らすフィリパに、後ろを歩いていたフィリパの師匠でも
あるフランが注意する。
「余計な事に関わるな。親方に見つかったら、また大目玉だぞ。ありゃ、サボテン
だろ」
「でも師匠、道に迷って困っている人かもしれない。俺、ひとっ走り、行って確認
してきます!」
自分が引いていたラクダの手綱を強引に預けて、飛ぶように走り出した弟子の姿を、
フランは苦虫を噛み潰したような顔で見送った。
「近頃の若い者は……」ぶつぶつ言いながらも、2頭のラクダを引いてフランが
歩き出したのは、この言う事を聞かない弟子を、彼が可愛がっている証明だろう。
フィリパは、人影に向かって走る。
三ヶ月の長旅で、一回り体の大きくなったフィリパは、脚力には自信があった。
隊列を離れ、人影がぐんぐん近づいてくる。

16 :青心:02/03/10 22:35
第四話 『処刑』

ようやく人影らしきものの正体が視認出来る距離まで近づいたとき、
フィリバは驚いたように足を止めた。
その人影は確かに人間ではあった。しかし、それも数時間前までの話だ。
粗く削られた岩石に、乱暴に結わえ付けられた人間。
普通に生活していくのですら困難を極める渇きと炎熱の砂漠で、心身の自由を
完全に拘束して死に至らしめる「渇刑」の受刑者だった。
数時間前までは人間として呼吸をしていたであろう、その受刑者の首からは罪状を
記された木板が掛けられていた。

「水盗罪により 重刑に処する    市民警団」

フィリバは、しばらくその場を動けずにいた。
長い旅の途上で人間の死体を見たのは、彼にとって初めての事ではなかった。
いや、むしろ死に直面することは、砂漠を行き交う行商人にとって日常茶飯事だった。
もちろん、彼にも一適の水の貴重さは身に沁みて理解している。
だが、その水のために公開処刑された人間というものを見るのは初めてのことだったのだ。




17 :名無し物書き@推敲中?:02/03/10 22:56
「由来は一代目のサラヲの最期の言葉「ムー」からつけられたものだ」
ってなんかすごいな。
第一章のログはないの?

18 :名無し物書き@推敲中?:02/03/11 09:44
>>15
名無し左京タンというと、「冥王星域応答せよ」の人ですな。
あのリレーは面白かったね。俺も参加してたーよ。

>>17
最後の言葉が「おあー」だったら、「おあー大陸」になっていたわけだな(w
つーかネタスレだと思ってたけど、まともにつづいてたのね。

19 :名無し物書き@推敲中?:02/03/11 13:49
話題が出ているので、思い出の名スレage。

http://cheese.2ch.net/bun/kako/979/979872461.html

20 :名無し物書き@推敲中?:02/03/15 00:02
つづきは?

21 :青心:02/03/15 21:38
誰か続き書いてよ。自分で自分にバトンタッチはやだよ。
リレーしませう。リレー。

22 :Σ(゚д゚ )ズガーン:02/03/16 15:11
第五話 『表と裏』

岩の周囲には干からびた死体がいくつも、半ば砂に埋もれたまま放置されている。それ以上近づく気には、なれなかった。
フィリパは、旅の途中で行き倒れた者に対して商隊の仲間がしたように、ひたいに指をあてて、その場に跪き、死者の来世の幸福を心から祈った。

商隊では、フランが心配げにフィリパの去っていった方向を見つめていた。
「まったく、なにをやっとるんだ。まさか道を見失ったのではあるまいな」
三ヶ月前、新しい仲間としてフィリパが加わって以来、我が子のように面倒を見てきたのだ。
商隊の掟や、旅に倒れた者への祈りを教えたのもフランだった。
やがて砂丘の向こうから愛弟子が姿を現し、ほっと表情が緩んだのも束の間、
近づいてくるフィリパが固い表情をしているのに気付いて、フランは眉根を寄せた。
「なんだ、元気がないようだな」
「ええ、師匠、やはり人でした。水を盗んだ罪で、あそこに縛り付けられていたんです。もう息はありませんでした」
「そうだったか」
フランもまた、ひたいに指をあて、死者の冥福を祈るのだった。
「かわいそうに、水を買う金もなかったんだなあ。その人の両頬に刺青がされてただろう。
水盗は二度までは鞭打ちで許されるんだが、三度めは渇刑なんだよ」
フィリパはびっくりして訊き返した。
「えっ、師匠、刺青なんてなかったですよ」
「なんだって? おかしいな、三年前はそうだったんだがな……」
不吉な予感が、二人の脳裏をよぎった。この商隊が最後にバグダムを訪れたのは三年前。その後、何か大きな変革が起こったのかもしれない。行く手にちらほらと潅木が見え始めた。王都は近い。
「商隊長に話してくる」
そう言って、フランは隊列の先頭方向に向かって駆けていった。
あとに残されたフィリパは二本の手綱を握り、考え込んでいた。
豊かな水に囲まれた壮麗な宮殿を一目見たいがために故郷を飛び出した彼だが、「実物の水都」には「思い描いていた水都」とは裏腹の、影の一面があるようだ。渇刑の男が、それを教えてくれたのだ。

23 :青心:02/03/17 00:14
第六話『ムデカと水都』

「ムデカは以前、王都に住んでたって言ってたよね。どんなところなの?やっぱり天国のように綺麗なところ?」
フィリパは、皮のフードを目深に被り、自分の身体より大きなリュックを背負いながら黙々と隣を歩いている男に
尋ねた。自分が想像していた水都。それを肯定してもらいたかったのかもしれない。
「…水都だ。それこそ水のような都。ただ、水は流れているからこそ美しい。澱めば腐る…」
いつも寡黙なこの男だが、時に真実を射抜いたような言葉を吐く。
フィリパには、ムデカの言った言葉の意味は完全には理解できなかったが、この男がこう言っているのだから
多分、王都はそういうところなんだろうと思った。

この隊商は十人の男たちで構成されていた。商隊長のアル・サラド―― フィリパの聞いた話だと「アル」
というのはいわゆる尊号らしい。何の尊号なのかは知らないのだが―― 。
フィリパの師匠、フラン。面倒見のいいこの男は、フィリパの村の顔役といった存在で商隊長サラドとは
昔馴染みらしい。フィリパは彼の下の見習いと言ったところだ。
そして、用心棒としてムデカが雇われている。漆黒の肌を持つ人間の存在を知ったのは、フィリパがこの
隊商に加わってからのことだった。

その時だった。フランが普段見せない、慌てた表情を隠そうともせずに駆け寄ってきたのは。





24 :名無し物書き@推敲中?:02/03/17 10:12
期待age

25 :名無し物書き@推敲中?:02/03/18 11:06

           γ ⌒ ⌒ `ヘ
          イ ""  ⌒  ヾ ヾ
        / (   ⌒    ヽ  )ヽ
        (      、 ,     ヾ )
 ................... .......ゞ (.    .  ノ. .ノ .ノ........... ........
 :::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ、、ゝ.....|  |..., , ノソ::::::::::::::.......::::::
  _ _i=n_ ._ [l_ .._....,,. .-ー;''!  i;;;〜−ヽ_ii_i=n_ [l h__
  /==H=ロロ-.γ ,〜ー'''l ! |'''ーヾ  ヾ 「!=FH=ロロ
  ¶:::-幵-冂::( (    |l  |    )  )=HロΠ=_Π
  Π=_Π「Uヾ、 ⌒〜"""''''''⌒〜'"´ ノ;;'':::日lTΠl:::....
 Д日lTl,,..:''''"   ""'''ー-┬ーr--〜''""   :::Д日lT::::
 FH=n.:::::'            |   |         :::FL日l」:::::
 ロΠ=:::::.:.        ノ 从 ゝ← バグダム .::田:/==Д::
 口=Π田:::.                   .::::Γ| ‡∩:::::
 Γ| ‡∩Π::....                ...:::Eヨ::日lTlロ::::,
 Д日lTlロ_Π::::.......            ...::::::::田:凵Π_=H

26 :名無し物書き@推敲中?:02/03/20 20:33
第六話『特殊市警』

そして、首都バグダムに夜が訪れる。

宮殿の西出口に続く石畳の廊下を、鎖帷子と鉄仮面に身を覆った異形の巨人
たちが音もなく歩いている。
『黒い水』を使った照明球で、常時煌々と照らされているこの廊下も、今夜
は明かりを消され、漆黒の闇に包まれていた。しかし、巨人たちは、暗闇に
潜む魔物のように、その事は全く意に介していないようだ。
バグダム特殊市警部隊。
凄絶な訓練を通して鍛えられた彼らの獣のような肉体は、彼らの足音を殺し、
暗闇での視界を与え、彼らが幽鬼のように行動する事を可能にしている。
「女盗賊?」
「しかも、まだ15、6の少女だって話だ」
「そんな小娘一匹を捕らえるために、我ら特殊市警の力が必要なのか?」
「俺も、そう思って調べてみた。そしたらな、驚くなよ、『市民警団』の名前
が耳に入ってきたんだ」
「あの噂か。市民警団が革命を画策しているという……」
「そうだ。半年前に新しく就任した、今の団長は単なるお飾りで、後ろで逃亡
奴隷の一人が糸を引いてるってやつだ」
「カラヲ様は、その女盗賊が市民警団の陰謀の一環だと考えておられるのか」
「カラヲ様の御意志はわからん。わからんがな、今夜の任務は全てが異常だ。
何かしらの覚悟をしといた方が良いかもしれん」
「くだらん。仮に、市民警団との全面対決になった所で、我ら特殊市警が万が
一にも倒される事などあるものかよ」
「だと思うんだがな。今夜は……なんだか嫌な予感がして仕方がないんだ」
「くだらん。それよりも少し急いだ方がいい。ネズミが、そろそろ罠にかかる
時間だ」

27 :名無し物書き@推敲中?:02/03/20 20:35
↑間違えた

第七話『特殊市警』



28 :青心:02/03/21 01:29
第八話『女盗賊』

砂漠の夜は寒い。
すでに初夏の兆しが見え始めたこの季節でも、日中の炎熱がまるで嘘のように急激に
気温は冷え込む。まるで、無限に広がる砂塵の全てが熱という熱を吸収してしまうように。
だから、砂漠の夜は人の気配がしなくなるのが常だった。誰もが家を閉めきって日中の
熱を屋内に囲い込むからだ。
しかし、この日は少しばかりいつもと様子が違っていた。
普通なら疾うに静寂に包まれる時間なのに、街のあちこちで人の囁き合うような声が
聞こえる。ただ、息を潜めている様子ではあった。

「その話、間違いはないんだな。アステト?」
「十分信用できると思う。三ヶ月の間、慎重に交際してきた人物からの情報だ」
「お前の人を見る目に狂いはないだろう。だが……」
声を殺しながら囁きあう、一方の声が言いよどんだ。その言葉の先を予測するように
アステトと呼ばれた人物が、静かに、しかし凛とした口調で先を続ける。
「もちろんヤツらの方も、警戒を怠ってはいないだろう。この数ヶ月で同業者が三人
処刑されてるのだから、当然のことだ。しかし、大義は我らの下にある。お前も見た
だろう。口には出さなくても、心中喝采をあげて処刑を喜ぶ民の目の輝きを」
「分かっている。ただ、何故か今日は妙な胸騒ぎがしやがるんだ。まるで、親父が
殺されたあの日の時のように……」
「祈れ。神は人間に欲と言う業を残しはしたが、常に正しき者の味方だ」
そう言ってアステトは、肩に掛かる髪を乱暴にバンダナで包み込んだ。
巷で囁かれる女盗賊―― 正確には義賊と言えるだろうか―― 。アステトだった。











29 :名無し物書き@推敲中?:02/03/21 17:30
第八話『水都』

「ウディン。あの少年は助かりそうなのか」
「アステト。バグダムを流れる川の水を飲んで生き残った奴はいない」
「……どうやって城壁を潜り抜けたのか解らないが、多分旅の行商人だろう。
凄腕の用心棒と戦うリスクを犯してまで、彼らを襲ったのは何者なんだろう?
一体、何を持ってきたんだろう?」
「やけにあいつの事を気にかけてるな。好きになったのか?一目ぼれか?」
「冗談でもそんな事を言うな。私は、身も心もサラマ様に捧げている」
「そうだよな、そうなんだよな……」
俺の気持ちを解って牽制してるのか、それとも単純に鈍感なのか、こいつには
全く振り回されてばっかりだ。
だけどアステト、そんなに悪い気分じゃないぜ。片思いだって恋だろう?
俺は、お前に一目ぼれして、それからずっとお前の事が好きなんだ。
──市内に張り巡らされた水路、そして至る所に設けられた広場の中央に設置
されている噴水。首都バグダムは、まさに文字通りの水の都だった。
水路の水源を辿ると、都をぐるりと囲む城壁の東西南北に位置しているサイロ
状の巨大建造物に突き当たる。
巨大建造物の上部からは、城壁外に向かって二十四時間絶える事無く水蒸気が
噴出し、城壁内に向けては尽きる事を知らぬかのように、都中の隅々にまで水
を行き渡らせている。
しかしその特殊な水は、都内を流れる川の水はもちろん、仮に空中で蒸発する
事無く砂漠に降ったとしても、決して命を救う事は無い。
地球上のどんな生命も利用する事が出来ない水を吐き出し続ける巨大建造物。
もし現代に生きる人間が、その巨大建造物を目にする事があるならば、彼は
原子力発電所を連想するかもしれない。
「幸運を」
改まった調子でウディンがそう言い、アステトの額に指を当てた。
「幸運を」アステトが、同じように指を伸ばし、ウディンの額に指先で触れる。
一瞬だけ、二人の心が繋がって、儀式を終えて離された指先と一緒に離れた。

30 :名無し物書き@推敲中?:02/03/24 00:43
第九話『兄』

 宮殿の中庭に面した自室で、サラマは待っていた。寝床に体を
横たえていても意識は眠りに誘われるどころか、夜の深まりと共に
いよいよ冴えていた。
(私は恐れているのだ)
サラマは賭をしていた。それは今日までの人生と今後の運命を賭けた
勝負になるはずだった。勝算はある。それだけの準備をしてきたつもりだ。
だがそれがどうしても勝利の確信にまで至らない。

 親の情というものは末の子供に傾くものだ。それが兄よりも優れた子であれば
なおさらである。母親似の弟は端正で優雅な容姿と明朗な性格、それに明晰な理性を
持っている。どちらかといえば武骨で地味な印象の兄は
弟の前では影が薄くなりがちで、自然と両親の愛情は弟に集中した。
 サラマはそれに嫉妬したことはない。この宮殿において父王バクラの寵愛など
なんの役にも立たないからだ。サラマは幼少の頃からそれを肌で感じていた。
むしろ目立たぬ事、愚鈍で無害に見えることが実際的な美徳であると知っていた。

 恐らくお前は私を理解していない。私が甘んじてお前の陰に隠れていることに
何の疑いもなく、ただ自分が優れているからだと考えているのだろう。
だから、やはりお前は兄には及ばぬのだ。
 だが同時に私も、お前の屈託のない笑顔に何が隠されているのか
計り知れずにいる。時にお前は狡猾さを見せる。私はそれを恐れている。

 報告の使者は現れないまま、すでに月は沈もうとしていた。

31 :青心:02/03/24 18:45
第十話 『交錯する思惑』

闇が一層深みを増した頃、その者たちは姿を現した。
漆黒のカフィーヤとマント。全身を覆い尽くす黒装束から覗く部分は、わずかに腕のみだ。
「ヤツらだ。間違いない」
アステトが呟く。傍らで同じく息を潜めるウディンは、緊張からか心持ち肩が小刻みに上下している。

アステトが得た情報が正しければ、あの黒装束の男たちは地下に潜む水商人の一人だ。
そして、ある取引によって手に入れた、重要な「モノ」を携帯しているはずだ。
売符。この国は表面上、政権以外に水の専売権は許されていない。しかし、実際は水商人に
利権を握られている状態にある。
何故か?第一王子サラマは、政治と水商人が裏で結びついているのではないかと考えた。
つまり、王族にしか発行は許されていない、水の専売権を認める売符を、政権側の誰かが
横流ししているということだ。
ただ、そう結論付けるのには決定的な証拠が不足していた。

「分かっているな、ウディン?」
「もちろんだ。ヤツらから売符を奪う。それで貧窮にあえぐ民を闇市場の暴利から解放できる」
「その通りだ。これまでの相手は小物過ぎた為に、あれは持っていなかったが今度こそは……」
「持っているはずだ。見ろ、あの護衛の数を。見るからに今までとは格が違う」
「今までのようにはいかないだろう。……死ぬなよ、ウディン」
「お前こそな、アステト。 そろそろ、行くか」
二人の会話が終わるか終わらないかというとき、不意に高く響く笛の音が静寂を切り裂いた。
それを合図に弾き出されるようにして、黒装束の一団に向かって数人の男たちが殺到する。
ただ、彼ら―― 市民警団―― はまだ気付いていなかった。特殊市警によって張り巡らされた
罠の中に、自ら飛び込んでいったという事実に……


32 :名無し物書き@推敲中?:02/03/25 16:55

重複です



http://cheese.2ch.net/test/read.cgi/bun/991199673/


33 :名無し物書き@推敲中?:02/03/25 20:28
第十一話『盗賊たち』

眼前の信じられぬ光景が、二人の盗賊を一瞬の間金縛りにかけた。
「馬鹿な!」我に返ったウディンが鋭く叫び、慌てて両手で自らの口を押さえる。
「奴ら、気が狂ったのか? 今の戦力で、正面から水商人に戦争を仕掛ける気か?」
今度は声を潜めて、吐き捨てるように呟いたウディンにアステトが答える。
「自信があるんだろう。この場にいる人間を皆殺しにできる自信が。そして、濡れ衣を着せる相手はここに潜んでいる」
瞬間目を丸くして、呆気に取られたウディンの顔面が、すぐに怒りの感情で赤く染まる。
「汚え!」
「しかし、これは好機だ。どちらが利用される事になるのか、奴らに教えてやろう」
言うが早いか、アステトは物陰から飛び出している。
ウディンも慌てて、後を追いかける。
アステトが懐から取り出し、今左手に握り締めている短剣が、アステトの怒りを表現するかのように不思議な反射を見せていた。
アステトの剣は、後の世でムー大陸の伝説と呼ばれる金属で作られている。


34 :名無し物書き@推敲中?:02/03/26 22:59
第十二話『野獣』

(奴の剣…?)
(ム。ただのネズミではないな。だが、力むなよ。命令は「捕獲」だ)
(分かっている。残りの奴らは任せる)
闇の中、ほとんど声を出さずに会話する二人の鉄仮面に気付く者はない。
二人は職業的な冷静さで自分たちの獲物を観察していた。

十数人が入り乱れる乱戦の渦中に進んで飛び込むだけのことはある。
少なくとも、女盗賊は混乱の中で小柄な体格を活かす技術を心得ていた。
相棒の男との見事な連携で黒装束の用心棒の一人を倒し、
早くも一団の中心に立ち竦んでいる人物に肉薄する。

「アステトかっ!」
ようやく闖入者に気が付いた市民警団の一人が声を上げた。
(出るぞ)
二人の巨体が弾かれたように乱闘の中心――アステト――に向かって突進した。
二人は木の葉型の刃を持つ、カタールと呼ばれる短剣を帯びている。
しかし腰に付けた二振りのそれには手を掛けようともせず、拳で男達をなぎ倒す。
肉がひしゃげ、骨の砕ける音。くぐもった悲鳴。
不意を打たれた男達は何が起きたのか理解する暇もなく、次々と倒れてゆく。

突然の戦況の変化に、二人の盗賊もまた戸惑った。
一瞬早く特殊市警の姿を認めたウディンが警告を発しなければ
アステトは背後からの手刀の一撃であっさり昏倒させられていただろう。
咄嗟に飛び退いたアステトは襲撃者の鉄仮面にハッと息をのんだ。
「逃げろ、ウディン」
相棒に向けて叫びながら、アステトは自分の浅はかさを呪った。
無表情な鉄仮面が無遠慮に間合いを詰めてくる。逃げ出す隙など無い。
アステトは死を意識した。

35 :名無し物書き@推敲中?:02/03/28 19:18
第十三話『刹那T』

あの日も砂漠の太陽は、生きとし生けるもの全てを平等に干上がらせようとして
いた。
オアシスのほとりに建てられた、長方形に配置された支柱と中央の大黒柱、
それにボロ切れを載せただけの日陰で、棒の切れ端を持った二人の人間が
激しく戦っている。
一人は年端もいかない幼い少女、もう一人はこの地方では珍しい漆黒の肌をした
若者。二人の実力の差は歴然としているが、少女は何度でも叩き落された棒を
拾い上げ、その勝気な瞳で何度でも若者に向かっていく。
──アステト。お前はムデカには隙が無いという。隙が無いから勝てないんだ、と。
だがな、隙なんてものは見つけるものじゃない。自分で作り出すものだ。大声を
出せ。背中を向けろ。ムデカの気をそらす事ができるなら、なんだっていいんだ。
二人の傍に敷かれた御座の上に、熊のような大男があぐらをかいて座っている。
酒を飲みながら、時々大声で罵声を飛ばす。しかし、その男の目は限りなく優しい。
男の目は、自分の娘への愛情と、若者への信頼で満たされている。
──どんな小さな幸運にも期待するな、アステト。お前は、いつだって、自分の手で
ラッキーを掴み取って生きてゆけ………

特殊市警グスタフが、あと数歩の距離まで迫った時、女盗賊がグスタフの意表をつく
行動に出た。
短剣を持った左手を、高く上げ振り下ろす。
投げられた短剣は、正確にグスタフの喉を目指して飛んでくる。
女盗賊は、自らの持つ唯一の武器である、オリハルコンの短剣を投げつけたのだ。


36 :名無し物書き@推敲中?:02/03/28 19:20
第十四話『刹那U』

それが、普通の短剣ならば、歴戦の兵であるグスタフは迷わなかった。
剣に毒が塗ってあれば、それに触れる事は、すなわち死を意味する。グスタフの
鍛えられた肉体と反射神経は、例え鼻の先で投げられた剣であれ、それを躱わす
事が可能だっただろう。
しかし、グスタフはオリハルコンの魔に魅入られた。一瞬でも目を離せば、
その短剣は幻となって消え失せてしまうのではないか。
刹那。アステトには、その刹那だけで十分だった。
己が投げた剣とほとんど変わらぬスピードで、グスタフの懐に潜り込んだ
アステトは、グスタフが腰に提げているカタールを握り締めた。刀を抜く
反動を利用して、今両手でアステトの短剣を挟み受けたグスタフの、
鉄仮面の顎部を柄の先端で強打する。脳を揺らされた特殊市警は、
平衡感覚を壊され、それでもなおダメージの回復を計算していた。
膝をつき、自分の目線と同じ高さになった特殊市警の右肩から袈裟懸けに、
アステトはカタールをそのまま峰討ちで振り下ろす。全体重を乗せられ、
鈍器と化した鉄の凶器は、鎖帷子の上からグスタフの鎖骨を粉砕し、肋骨を
叩き折り、脊髄にまで衝撃を与えた。同時に、特殊市警グスタフの意識が
切断される。


37 :青心:02/03/28 22:13
第十五話 『虎口』

仕留めた。まだ痺れの残る両腕。張り詰めていた緊張の糸が、わずかに緩む。
もしここで、研ぎ澄ましていた五感までも緩めていたなら、アステトは眼下で倒れ伏す
男の二の舞を演じたかもしれない。
風一つない夜の闇を切り裂くように、もう一人の鉄仮面の豪腕が大気を震わせた。
間一髪、身を伏せて鉄仮面の放った拳をかわしたアステトは、足元の剣を拾いざま猫の
ように後ろに跳び退った。
鉄仮面は顔色一つ変えてなかった。もちろん、仮面に覆われた彼の表情を窺う術はない。
しかし、同僚が目の前で倒されたその瞬間、即座に敵を攻撃するなど、感情を持つ人間の
出来るわざではなかった。
「ウディン!」
アステトは一声叫ぶと、背を向けて全力で駆けだした。石像のように動けないでいた
ウディンも、その声に金縛りを解かれたように反対方向に疾走する。
残された鉄仮面は、迷うことなくアステトを追って走り出す。他の者はまるで眼中に
ないようだった。

身の軽い盗賊と、身体中を鉄で覆った男。誰が考えても男が追いつける道理がなかった。
だが、男はこうなっては邪魔にしかならないはずの鉄の鎧を、疎む様子もなく少しずつ
その差を詰め始めていた。そして、男の指が逃げるアステトの背中に掛かろうとした
その刹那、闇を消し飛ばすような閃光が、一瞬辺りを昼に変えた。
突然の閃光に幻惑された鉄仮面が再び視力を取り戻したころ、もう標的の姿は完全に
消え去っていた。鍛錬を積んだ、夜行生物並の夜目の裏を付かれた。



38 :名無し物書き@推敲中?:02/03/30 23:13
第十六話『夜明け』

夜明けの太陽が、砂漠の空を静かに染めていく。
意識を取り戻したアステトも、その部屋に一つしかない、小さな窓から差し込む
薄明で、夜明けが近い事を知った。
生きている。しかし、後ろ手に回された両手と両足には、冷たい金属の感触。
横たわった姿勢のまま、ほんの僅かも身体を動かす事ができない。
私は、捕らえられている。
炸裂したのは、閃光だけではなかった。目を覆ったアステトは、あの時確かに
薔薇のような匂いを嗅いだ。おそらく、特殊市警達は何も知らされては
いなかったのだろう。アステトを捕らえるための罠は、二段構えだった。
そして―――。
ネズミは、まんまと捕らえられたという訳だ。
自嘲し、皮肉に口を歪めたアステトの視界が、窓の側に立つ長身の男の影を
認識した。
いつから、その同じ姿勢でそこに立っていたのだろう。気配を読む能力に自信が
あったアステトは、男の存在に気づかなかった自分に驚愕した。
「女盗賊アステト。お尋ね者アステト。お前には、いくつか尋ねたい事がある……」
静かに口を開いた男の声は、どこか哀愁を呼び覚ますような、深い魅惑的な色を
していた。

39 :青心:02/04/01 19:04
第十七話 『謎の男』

その長身の男は、この部屋に一つしかない扉に申し訳程度に設えられた小窓から
アステトをじっと見据えていた。恐らくは、この女盗賊を捕らえるよう指示した男
なのだろうが、不思議と男の目には蔑みも憎しみも宿されていない。
しばらく扉越しにお互いを見詰め合っていた二人だったが、男の顔が小窓の下方に
沈むと、重い何かが―― 恐らくはかんぬきであろう―― はずされたような音と
ともにゆっくりと扉が開き、男が部屋に入ってきた。
扉の向こう側ではまだ誰かが居るようで、その男になにやら注意を促すようなことを
言っている。それはそうだろう。この部屋に監禁している相手はお尋ね者の盗賊で
ほんの数時間前には、その名を聞けば誰もが震え上がる特殊市警の一人を倒している
のだ。女とはいえ、例えその両手両足の自由を奪っているとはいえ、狂犬の檻に飛び込む
ようなものなのだから。
しかし、男は全く怯むような様子もなく、注意を促した看守に軽く微笑むと驚いたことに
この女盗賊の手足の拘束を解いてやるように指示している。
流石に看守もそれは出来かねるといった様子で、業を煮やしたその男は乱暴に看守から
鍵を一束ひったくるとそのまま扉を閉め、完全にこの何もない殺風景な部屋に二人きりに
なった。もっとも扉の向こうでは、看守がまだ何か言っているようだが、男は聞こえない
振りに徹している。
看守のあの慌て振りからすると、この長身の男は余程身分の高い者のようだ。






40 :名無し物書き@推敲中?:02/04/04 20:20
第十八話『地下』

男が興味深げに表面を撫でている、あの短剣はアステトのものなのだろうか。
行き倒れの青年が、胸にしっかりと抱いていたオリハルコンの短剣。
「全てを答えてもらうぞ、アステト。褒美として、お前には死という名の慈悲を授けよう」
ふざけるな。そう叫ぼうとして、アステトは言葉を飲み込んだ。
父親よりも、母親の面影を色濃く映している整った顔立ち。どこか無骨な印象を与える兄とは
違う、蠱惑的で意思ある瞳。私は、この男の顔を見た事がある。

地下へと続く回廊は暗く、どこまでも陰鬱な空気に満ちていた。
なぜ、私は逃げようとしないのだろう。縛めを解かれたアステトは、訝しげに自分に向かって
問いかける。歩いている実感がない。悪夢のように、アステトは長身の男の後ろをついて行く。
やがて前方から、獣とも人間ともつかない唸り声が聞こえた。そして、何かを擦り合わせる
ような金属音。柔らかい物を叩くような湿った音。声は、細く長く続いている。
暗闇の向こうに扉が現れた。唸り声は今、はっきり人の声となってアステトの耳に届く。
「アステトを拷問しろ……俺の代わりに……あの女を……」
前を歩いていた男が、扉をゆっくりと開いた。
ウディン。奇妙な形の椅子に、全裸で縛られている。両脇に黒い仮面を被った老人。それぞれが
奇妙な器具を持っている。ウディンの身体は血まみれだ。だが、全身に刻まれた傷に比べて、
その出血量は非常に少ない。多量の出血による死を恐れた拷問官は、血管を傷つけぬように
細心の注意を払っていた。眼球、鼻梁、唇、性器、そして手足の末端、神経の集合する部位に
集中して拷問は行われていた。
「三年前に現れた、あの女が俺たちに命令した……サラマの手下となる事を……」
アステトは、ウディンの残された左眼を覗き込んだ。ウディンの目の奥に、狂気と呼ばれる
ものが存在していた。わずか数刻の間に加えられた虐待は、彼の精神を完全に破壊していた。
長身の男が、体重を感じさせない動きでウディンの方に歩き出した。無造作に、短剣を
ウディンの胸に突き刺す。手首を回転させて、心臓の肉を抉り取るように引き抜く。引き抜く
瞬間、ウディンの身体が一度だけ大きく痙攣した。そして安らかな静寂。死という名の慈悲。
「全てを答えてもらうぞ、アステト」
男──第二王子カラヲは、人心を魅了せずにはおかない素晴らしい笑顔を、その相貌に形作った。

41 :名無し物書き@推敲中?:02/04/06 00:17
第十九話『弟』

虐げられた若者の口から兄の名が出た時、カラヲは激しく動揺した。
すばやくアステトの脇を離れて若者の胸を抉ったのも、それを悟られたくなかったからだ。

兄は自分を愛してくれた。父母のあからさまで惜しみない愛情とは違う、
控えめで実直な仕方で。兄の前では取り繕う必要はなかった。
気取って飾った表面よりももっと深いところで理解し合うことができたからだ。
だから自分も兄に対しては、何の打算もない心からの愛情を注いでいたつもりだ
若者の一言はその幸福な幻想を打ち砕いてしまった。
その失望と怒りを込めて、カラヲは若者の心臓を抉ったのだ。

盗賊は兄サラマの意志で動き、水商人を襲い、売符を狙った。
売符には発行や公布、更新の手続きがすべて記録される。
たとえ不正な経路で流れた売符であっても、
それなりの調査によって出所を辿ることができるのだ。
サラマが政府と水商人の結びつきを探るために売符を狙わせたとすれば
その疑いは、やはり自分にも向けられていたのだろうか。
あるいは、まだ、取り返しは付くのだろうか。

自分とそう年は離れていない、少女。
相棒の悲惨な死を目の当たりにして怒りと恐怖に震えている、
兄に関して弟の自分さえ知らない一面を知っているはずの少女。
「全てを答えてもらうぞ、アステト」
拷問官に合図をしようとしたその時、カラヲの耳に奇妙な音が聞こえた。

42 :まとめ:02/04/13 01:13
ムー王国:話の舞台。砂漠 >>6
バグダム:ムー王国の首都。水がいっぱいだ >>9 >>25 >>29
フィリパ:主人公とおぼしき少年 >>15-16 >>22
フラン:キャラバンの商人。フィリパの師匠 >>15 >>22
ムデカ:黒い肌の男。キャラバンの用心棒 >>23
第一王子サラマ:なにか暗いがまじめな印象 >>30-31
第二王子カラヲ:いい男らしい >>26 >>30 >>39-41
特殊市警:カラヲ派? 特殊部隊 >>26
市民警団:革命したいらしい >>26
義賊アステト:サラマに心酔する少女 >>26 >>28-29
ウディン:アステトの相棒 >>29 悲惨な死を遂げる >>40

[備考]
・水商人は一大勢力らしいがまだよく分からない。
・第八話>>28によると季節は初夏。(ちなみに第八話は二つ存在する)

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